コラム

ビジネス最前線

第08回 「ベンチャーなアスリート」

今回はオリンピックにちなんで、私が影響を受けた「努力の五輪選手」お二人を紹介します。

一人目は、中野眞理子さん・・・ミュンヘン五輪で銀メダルをとり、モントリオール五輪では金メダルの女子バレーボールチームキャプテンアタッカーです。関西中心に講演家としても現在活躍中のとても素敵な方です。運動音痴の小中学校時代に何気なく誘われたバレーボールに真剣に取り組みその後、歯が欠けても傷だらけでも自分との闘いに努力で勝ちぬくが、数年後日本代表に選ばれたのも不思議だという。体も大きくなかったからで、当時有名な白井貴子選手という体の大きなアタッカーと二枚看板で活躍された。初のミュンヘン五輪では最も若手選手として参加したが残念ながら決勝でソ連に敗退。その後がすごい・・・自分が日本チームのキャプテンとなり4年後のソ連との決勝戦に焦点をあてフォーメーションとシミュレーションの徹底練習はまさに地獄の特訓だったとのこと。4年後のモントリオール五輪では何と予選から1セットも取られずに決勝へ・・そしてソ連に完勝して涙の金メダルを・・歴代ナンバーワンの女子バレーボールチームを創ったリーダーシップ・エネルギーは並大抵のものではなかっただろうと思う。

オリンピックを見ていていつも思うのが、世界中を相手に闘うプレッシャーと誇りは当事者でしか解りえないものであろうということ。「練習の成果・・全力を出しきる」というが、この一瞬に4年間の練習の集大成を最高の状態で出すという経験は、人間力をすごく強くするのだと思う。潜在能力の限界に出会い、周りの期待以上に成果を達成するという経験はビジネスの世界、とくに創業ベンチャーの上場達成のそれに似ている。私が多くの上場達成前後の社長を見てきて人間力とリーダーシップ力のレベルアップに感心しているからだ。

中野眞理子さんは数年前がんをわずらったが命の結晶の金メダルを胸に手術室に入ったそうだ。今も「どんな人も、どんな状況でも目標を持ち元気に生きよう、人生の金メダリストとして」と金メダルを掲げて夢と勇気を与える講演をされている。

もう一人は有森裕子さん・・・ご存知の通り、記憶に新しいバルセロナ五輪で銀メダル、そしてアトランタ五輪では銅メダルの日本女子マラソン界を世界に知らしめた草分けのアスリートだ。とても目に力の感じる美しい方ですがこの方も、元々陸上の王道を歩いてきた選手ではなくリクルートの陸上に入ったときも秀でた記録も力も無かった努力家人間だ。小出監督との出会いも大きくその後すごい練習をこなし世界に出た選手だが、私が見る成長・成功の要因は、素直な性格と心構えにあると思う。

元来すごい能力を持っていないという自分を認識していたからこそ、周りの何倍も当たり前の努力が出来たであろうし、陸上五輪で必ずメダルをという大きな欲はなく一つ一つの目標をこなしレベルアップを頑張ってきた成果だと思う。

有森さんに教えてもらった事ですがマラソンの42.195劼2時間30分前後で走るというのは実はすごいことで、100メートル18秒ペースでずっと走る計算になるらしい。

バルセロナ五輪からアトランタ五輪の4年間には足の手術をしての奇跡の復帰だから尚一層感激のメダルだったという。「自分を誉めてあげたい」は名言でした。

その後、五輪選手や各種プロアスリート支援でスポーツエージェントの「ライツ」という株式会社をベンチャーとして設立し、今もアメリカのボルダーを拠点に日本との往復を元気に頑張っている。

お二人に共通するイメージは「真摯な努力家」・・つまり一つ一つ自分に与えられた課題を一生懸命やりとげる・・ということで、潜在能力や未知の自分との出会いが生まれるということを学びました。皆さんも今からでも一意専心の努力を何かに向かってチャレンジしてみましょう。

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