コラム

ビジネス最前線

第22回 「ベンチャーメジャーリーガー」

「東京タワー」という映画が流行っている。一人の若者が田舎から東京へ人生を賭けて出てくるヒューマンドラマだ。世界的大都市“東京”は、若者があらゆる分野で人生のチャレンジをするベンチャーの舞台なのかもしれない。事実、現在の日本経済を支えている歴史的大企業の創始者も地方出身者が多い。

その、東京タワーの横に芝公園スタジオがあり、この4月からの新番組『菅生新のドリームファイター』を撮っている。題名の通り「夢の実現」を目指すベンチャーをゲストに迎えて紹介する経済番組である。観光客の多い昼間のタワーを見上げてスタジオ入りし、夜、撮影を終えて真っ暗な夜空に電飾が美しく輝くタワーをまた見上げる。

さすがに東京タワーだからなのか、多くのベンチャーをゲストに連れてきてくれる。若い30代前後のベンチャーとの出会いが私にも新たな刺激になる。

彼らは、丁度この春、メジャーに挑戦している松坂や井川選手、そして松井、イチロー選手世代のようで観客・顧客に夢と感動を与えて、活き活きと活躍し始めている。

ヤンキース松井選手と同じ石川県出身で同世代の宮森社長は、ヤンキースの野球帽とTシャツに前かけをしてスタジオゲストに現れた。今、東京で評判の『ゴーゴーカレー』チェーンのベンチャーだ。8坪で月1,000万の売り上げで成功してから現在多くの出店をして急成長している。ズバリ、きっかけは“背番号 55“松井選手。ほんの数年前の旅行会社添乗員時代に松井選手の華々しいメジャー満塁ホームランデビューをテレビで観て決断したのだそうだ。カレーを食べながら考えたという〜「オレも何かでメジャーに成りたい!」と。そして、土地勘も無いが新宿に上京して小さな店を作り、そこで寝泊まりしながら「名物メジャーカレー」が大ヒットのゴーゴーカレーを始めた。

今では、日経のビジネス誌にもカレーランキング・ナンバー1になり、ついに本人の松井選手も食べて『松井・井川応援カツカレー』と新聞の一面にまで紹介された。ニューヨークのレストラン・フードショウに出店し、アメリカ人にも大評判らしい。日本のカツカレー文化をメジャーにしていくのが彼の夢である。

“ゴーゴー“のこだわりはすごく、55種類のスパイスに55時間ねかせて”ゴーゴーカレーのルー“は出来上がっている。朝礼も皆で手を挙げて元気に”ゴーゴー“、飛行機に乗る時や街を歩くときも、前かけと背中に”ゴーゴーカレー“を背負っている。見ているだけでも応援をしたくなるのは”キャラクター社長 “だけでなく彼の”メジャーの夢“である。

大阪のメディカルデータバンク株式会社の吉田社長は普通の歯科技工士だったが、この人もベンチャー企業を起こしメジャーにチャレンジしている。昔から王選手など野球の優れた選手が“歯”がガタガタなのに気づき、独自で研究開発して世界特許のマウス・ピースを作り上げた。従来のマウス・ピースは上の歯につけて使う“アッパータイプ”であり、ボクシングなどの体がぶつかるスポーツには向いているが、野球やゴルフなどの体が“非コンタクト”のスポーツには吉田社長考案の“バック・ティース型マウス・ピース”が機能的で良いとの事。“吉田マウス・ピース”は、アメリカでの「スーパー・スポーツ・ショー」や「全世界トレーナー会議」でも評価が高く、ジェトロ(政府貿易振興機構)にも推奨を受けて、アメリカの野球だけでなく他のスポーツにも浸透しつつあるらしい。スポーツマン・ヒーローを通じての“感動の演出”をモチベーションに海を渡って頑張っている。

OSなどコンピューター全般では出遅れた日本といわれているが、デジカメやカーナビなどは日本発祥であるし、変化に対応して“思いやりで気配りよく”実用的発展をさせるのは日本人の得意分野である。その根底には、もっと自己の潜在能力に気づき、可能性に挑戦し、多くの人の前で認められ「いつか、メジャーの仕事で!メジャーな人生を!」と願ってやまない“少年の夢パワー”があるのかもしれない。

私もこの4月の東京での番組デビュー時に、アメリカに挑戦するベンチャーメジャーリーガー達に“勇気”と“可能性追求”を学んでいる。どんな地域のどんな職業の人でも、自己の成長を楽しみながら一つの目標を達成すれば、次のメジャーなステージが“新たなる挑戦”を待っているのであろう。

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