コラム

ビジネス最前線

第29回 「成功の造語戦略」

今回は、身近な話題での集客成功事例からお話しましょう。

先日、テレビでシルベスター・スタローン主演の『ランボー』を放送していました。ご存知のようにあの『ロッキー』のあとの勝負作品だったのですが、当時、アメリカでは初めは興行成績が良くなかったようです。その時アメリカでは『First Blood』というタイトルで封切られていたのですが、日本では主人公の名前をそのまま使った『ランボー』というタイトルに変えて公開したところ、大ヒットしたのです。『ランボー』というタイトルが、日本語の「乱暴」と語感が似ており、映画自体も戦闘場面の多い“乱暴な”ものだったことが観客にわかりやすかったのでしょう。『First Blood』を直訳すると『最初の鮮血』ですが、このようなタイトルでは日本ではヒットしなかったと思います。

1982 年に公開され大ヒットした、原題が『An Officer and a Gentleman』という映画があります。日本語に直訳すると『お役人と紳士』ですが、これが日本で封切られたときのタイトルを知っていますか?ご覧になった方も多い映画だと思います。実はこれは『愛と青春の旅立ち』という映画です。このタイトルのおかげもあって、日本では大ヒットとなりました。私はタイトル・イメージ戦略の勝利だと思っています。このタイトルは日本人の好きな「愛」「青春」「旅立ち」という三つの言葉を並べたものです。ズルイと言えばズルイ映画タイトルですが、時代にぴったり合っていたのです。

1994年に公開された『フォレストガンプ/一期一会』という映画タイトルもうまいネーミングでした。原題は主人公の名前をそのまま表記した『Forrest Gump』。そこに「一期一会」という映画の内容をうまく表現した日本語を付け加えたのは大成功でした。「一期一会」というタイトルのとおり、純粋で少し障害のある青年が、さまざまな出会いを重ねながら成功していく姿を淡々と描いた映画ですが、その出会いのすがすがしさに感動を覚えます。トム・ハンクスの見事な演技もあり、映画は大ヒットしました。この「一期一会」というタイトルが、集客に一役買ったのではないでしょうか。

映画のタイトルを見ていくだけでも、造語戦略が集客に直結していて言葉のインパクトの重要性がわかります。少し言葉を変えるだけで大きくイメージが変わるものです。タイトルを変えるだけで、失敗作が大ヒット作になると思うと少し怖い気さえするほどです。でも、それが言葉の力です。ぜひ、言葉を大事に使い、自分自身の言葉を見つけて相手をひきつけるイメージの造語能力を高めてみましょう。

ベンチャー的ヒット商品として、イメージをそのまま訴えて成功したものも多くあります。「プリントゴッコ」や「お〜いお茶」がそうでしょう。「缶入り煎茶」を「お〜いお茶」に変えた伊藤園は大ヒットさせたのです。

カラオケの鉄人の(株)鉄人化計画、「チャオチャオ餃子」展開の(株)餃子計画は、わかりやすいベンチャー企業です。東京ミッドタウン地下で6坪で月商 1800万円を上げている芦屋ぎんなん(株)の芦屋タカトラもとても興味を引くネーミングです。もしも、今、自分の周りで少し伸び悩んでいる会社や商品があるなら思い切って造語イメージ戦略を駆使してみてはどうでしょうか?

そして、もう一つ、一番チェックしなければならないのは、自分自身が普段よく使う言葉や話し方の癖かも知れません。イメージが沸き、相手に興味を抱かせる造語戦略を身近なヒット商品などの成功事例から学んでみてはいかがでしょう。

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